スパゲッティをうまく巻けない——そんな経験をした方は少なくないでしょう。特に日本では、パスタを食べるときにスプーンを添える光景を見かけますが、本場イタリアではフォークだけで食べるのが基本。スプーンの使用は手先が未熟な子どもだけ、というのが一般的な意見なのです。
では、どうすれば上手にパスタを食べられるのでしょうか。その答えの一つが、柳宗理のパスタフォークです。このフォークは、麺がきれいに巻き取れるよう歯の角度や間隔が設計され、手元で自然に操作しやすいよう柄の形やカーブにもこだわりが詰まっています。
そこで本記事では、柳宗理のパスタフォークのメリット・デメリット、口コミ・評判、ディナーフォークや他ブランドとの違いなどを詳しく解説します。
柳宗理のパスタフォークの良いところ
ここでは、柳宗理のパスタフォークを買おうか迷っている方に向けて、魅力やメリットについて解説します。
パスタがよく巻き付く

柳宗理のパスタフォークは、スパゲッティやリングイネ、フェデリーニといったロングパスタがよく絡むように、刃先には深めの切り込みが入っており、フォーク全体のカーブも麺の形に自然になじむ設計になっています。
日本では「スプーンがないとうまく巻けない」と感じる方も少なくありません。しかし、柳宗理のパスタフォークならパスタをしっかりとキャッチしてくれるため、スプーンがなくても快適に食べ進められるでしょう。
細長くとがった刃と適度な幅も、ちょうど良い量のパスタをつかみやすくする工夫です。柳宗理らしい、見た目の美しさと使いやすさを両立させたプロダクトなのです。
柳宗理らしいデザイン
柳宗理のパスタフォークは、専用のカトラリーでありながら、ディナーフォークなど他のカトラリーと調和するようにデザインされています。パスタ専用という機能性を持ちつつ、全体のフォルムや仕上げは柳宗理らしい統一感があります。
パスタフォークとディナーフォークは、慣れてくると切り込みの深さですぐに見分けがつきますが、慣れないころはどちらがどちらか区別できないほど。パスタ専用ではありますが、柳宗理らしい美しさや使いやすさを楽しめる点も魅力です。
例えば、パスタフォークとステーキ用のディナーフォークを並べて使っても、素材感やシルエットにばらつきが出ません。形状や質感に一貫性があり、食卓全体に落ち着いた一体感が生まれます。
ディナーフォークより安い
柳宗理のパスタフォークは、ディナーフォークより安く販売されています。メーカー希望価格は以下のとおりです。
- パスタフォーク 825円
- ディナーフォーク 935円
Amazonや楽天においても、若干安く購入できるのです。
実際、「デザインがほとんど変わらないから、価格の安いパスタフォークを購入した」という口コミも見られます。柳宗理のカトラリーをそろえたいけれど、できるだけ費用を抑えたい方にとって、パスタフォークはうれしい選択肢といえるでしょう。
柳宗理のパスタフォークを購入する前に検討しておきたいポイント
一方、使ってみると柳宗理のパスタフォークには、ちょっと扱いにくい部分もありました。
ソースをすくいづらい

柳宗理のパスタフォークは、麺がよく絡むように刃先が深く設計されています。ただし、トマトソースやカルボナーラのようにソースが多いパスタでは、残ったソースをきれいにすくいにくいと感じることがあります。
また、ムニエルやラタトゥイユなどソースを含む洋風のメイン料理でも、汁気を多めに取りたい場面では少し口に入れにくいと感じるかもしれません。ソースをすくえる部分の面積の差はそれほどでもありませんが、フォーク先端からの距離が離れる分も加わって、少し食べにくいと感じる方もいるでしょう。
過度に気にするほどではないかと思いますが、料理に応じてディナーフォークと使い分けると、より快適に使えます。
手や口が小さいと扱いづらいと感じる場合がある
柳宗理のパスタフォークは、全体的にやや大きめに作られているデザインです。しっかりとパスタを巻き取れるよう設計されたサイズ感は、多くの人にとって使いやすい一方で、手や口が小さい人にとってはやや大きく感じる場合があります。
柳宗理のパスタフォークの長さは19.8cmですが、一般的なディナーフォークの中には18~19cmのものも多いため、実際使ってみるとちょっと大きいと感じる方もいるでしょう。

サイズは大きいですが「重くて扱いづらい」という心配は要りません。パスタフォーク(40g)は柄の部分が薄くできているため、ディナーフォーク(48g)より軽量です。
柳宗理のパスタフォークの基本情報
柳宗理のパスタフォークの基本情報は以下のとおりです。
| サイズ | 全長198mm |
| 重量 | 約40g(実測) |
| 材質 | 18-8ステンレス(つや消し) |
| 生産 | 日本製 |
| 食洗機 | 〇 |
公式ページでは全長サイズしか表示されていませんが、簡易的に実測したところ、最も広いところの幅は約3.0cm、高さは約2.0cmでした。サイズ感の参考にしてください。
柳宗理のパスタフォークの評判・口コミまとめ
柳宗理のパスタフォークについての評判・口コミを、大手ショッピングモールやブログなどでリサーチしてまとめました(※内容は一部要約)。
【良い口コミ】
「使いやすさはわかっていたのですがこのパスタ用フォークはすばらしい」
「半信半疑だったが、ホントに麺類が食べやすい」
「とても持ちやすくパスタなどが食べやすい」
【悪い口コミ】
「柳宗理のカトラリーを使っていますが、パスタフォークだけは自分には合いませんでした」
「口が小さめな方は特に幅が大きく感じるのではないか」
全体的には評判が良いものの、サイズ感についての不満があるようです。
柳宗理のパスタフォークとディナーフォークを比較
柳宗理のパスタフォークとディナーフォークはパッと見には区別がつかないほど似通ったかカトラリーです。パスタ専用ではなく、メイン料理用のフォークとしてどちらか一つに統一したいという方もいるでしょう。
2つのカトラリーの違いを解説します。
パスタの食べやすさで選ぶならパスタフォークがおすすめ

- パスタフォーク:実寸約4.2cm
- ディナーフォーク:実寸約3.7cm
先にも述べたように、この深い切り込みによってパスタが巻き取りやすくなっています。また、1本1本の歯もディナーフォークより細く、歯同士の間が広いため、ブカティーニやリングイネといった太めのパスタもしっかり巻き取れるのです。
さらに、ディナーフォークの4本歯はほぼ横一列であるのに対し、パスタフォークは半円形に湾曲させています。これもパスタを巻き取りやすい形状なのでしょう。
また、柄の幅がパスタフォークのほうが全体的に約1mm狭くなっており、パスタを巻き取る際にスムーズにくるくると動かせるように工夫されています。また、柄が細い分、ディナーフォークより約9gほど軽量の約40gとなっており、軽快に扱えます。
少しでも快適にパスタを食べたいならば、やはりパスタフォークがおすすめです。
柳宗理らしさで選ぶならディナーフォークがおすすめ
感覚的な評価にはなりますが、より柳宗理らしいフォークを選びたいならディナーフォークのほうが有力な候補となるでしょう。というのも、ディナーフォークは柳宗理ご自身がデザインしたものですが、パスタフォークは柳宗理の弟子たちが制作したものであるからです。
もちろん、柳宗理の意図を十分にくみ取ってのものではありますが、直接的にはデザインされておりません。ちなみに、パフェスプーンも同様に柳宗理自身のデザインではありません。

あくまで個人的な感想ですが、柳宗理のディナーフォーク(およびディナースプーン)の最大の魅力は、「柳宗理らしい切り込みの浅さ=クマの手のような可愛らしさ」と「ズシッと感じる重さ」です。
パスタフォークは「用」のために切り込みが深く、それゆえ微妙にシャープな印象になっており、柳宗理特有の温かみが少し失われているように思います。

柳宗理のディナーフォークは、一般的なフォークに比べて8~10gほど重いです。これによって、一口一口の重みが増し、より料理がおいしく感じられますよ。ディナーフォークは柄が厚いぶん握ったときの感触が良いのですが、パスタフォークはわずかに食い込む感じもしました
関連記事:柳宗理のカトラリーはなぜ永遠のロングセラー?人気の理由や種類などを徹底解説!
柳宗理のパスタフォークと他ブランドのパスタフォークを比較
柳宗理のパスタフォークのほかにも、「パスタ専用」のフォークはあります。ここでは、2つのメーカーのパスタフォークを紹介します。比較検討にお役立てください。
中川政七商店「パスタのためのフォーク」

画像引用:中川政七商店
金属加工の産地・燕市で作られたこちらのフォークは、見た目はシンプルながら、機能に徹した設計が特徴です。
ポイントは、爪(フォークの歯)の間隔をやや狭めていること。これによりパスタが適量だけ巻き取れ、持ち上げた際にほどけにくくなっています。また、根元部分が広くくぼんでいて、ソースや具材をすくいやすいのも強みです。
細身の柄は手の中でくるくると回しやすく、見た目も上品。普段使いにも来客用にも対応できるおしゃれなパスタフォークです。
ニューポート「パスタフォーク」
日本メーカーであるニューポート(燕物産)が長年手がけてきたパスタフォークです。もともとアメリカ市場向けに開発されたものですが、その後日本でも販売されロングセラーを続けています。2020年からは、あらゆるパスタに対応する「パスタフォーク」として販売されるようになりました。
3本歯の中心だけが長く、左右の歯が扇状に広がる独自形状により、パスタの巻き取りが非常にスムーズです。しかも、中央の歯だけが皿に触れる設計なので、皿に傷をつけにくい点もメリット。大切にしたいパスタ皿をお持ちの方におすすめです。
スイーツや柔らかいフルーツにも対応でき、一つで多用途に使える実用性の高い点も魅力。特に、4本歯ではつぶれてしまいがちなフワフワのスポンジのケーキなどのスイーツも、3本歯であればスっと入ります。
関連記事:「人気ステンレスカトラリー3選|柳宗理/アルネ・ヤコブセン/カイ・ボイスンを徹底比較」
柳宗理のパスタフォークならパスタがもっと食べたくなる!
柳宗理のパスタフォークは、その名のとおりパスタ専用のフォーク。柳宗理デザインならではの、美しさと実用性を兼ね備えた逸品です。値段も手ごろですので、1本そろえておくと、パスタをよりおいしく召し上がれることでしょう。
気がつけば、パスタを食べる回数がちょっと増えているかもしれません。そんな変化を楽しめるカトラリーです。

